秘書

何事も意図と演出が大切。

Ciao! イタリア人建築士えぬちゃん、可愛い1歳8カ月の息子、ピコちゃんと暮らす、日本人妻YUです。 私は現在法律事務所の秘書をしているのですが、びっくりするような美人がかなり多いです。そして皆高学歴のお嬢様。逆に何でそんなに高学歴なのに秘書を新卒で選んだの・・・?と思ってしまう元人材営業の私。逆に将来を見越して賢い選択だとは思うけど。   そんな美人の性格もよい子たちは、弁護士達に見初められて結婚、留学する際に一緒に海外へ渡り、そのまま退職を余儀なくされる・・・という図。上下関係がすごいから、先生が偉くなったらその奥さんが秘書だと仕事が頼みにくいと言う事情もあるとかなんとか。 そういう人に限ってすごく優秀だったりするから、事務所としてはかなりもったいない人材損失だとおもうんですけど、どうなんだろう。 採用で見えるその会社の大切にしていること 人材損失うんにゃらということを考えていたので、前職の経験で、採用について会社によって意図が違うからどんなひとをベストと思うかが全然違うことを思い知らされました。採用を通してみる会社の戦略、大切にしていることがとても面白い。 ワンマン社長の思惑 以前前職で担当していた中小企業。アポ中のある社長との会話。 (社長)「うちの離職率はとてつもなく低い!」 (YU)「本当ですよね~、働きやすい会社なんでしょうね~数字もいいですもんね。」 (社長)「うちは優秀な不細工しか採用しないからな!」 (YU)(え!なんていう採用差別!) (社長)「美人がいると男性社員の気が散って集中して仕事をしないし、女性社員も社内結婚してせっかく仕事を覚えた段階で辞められるとベテランがいなくなってしまう。おかげで社内結婚も0!離職率も低いんだ!」 (YU)「すごいですね・・・」 商社の場合 (YU)「皆さんきれいな方ばかりですね~」 (人事)「うちは仕事が忙しいし出張ばかりで出会いがないから、社内で相手を探さないと皆結婚できないからね~、きれいな人を選んでいるんだよ~」 (YU)(なんて採用差別!お嫁さん候補として採用しているなんて!) (人事)「おかげで女性が結婚して辞めちゃうんだけど、投資みたいなもんだよね~」 前述の社長とは真逆の戦法。両者とも、採用的には結構OUTなことをしてるけど意図を持って採用していて、結果オーライだから皆幸せなのかも。社内結婚って結婚後同じ部署にいれなくなるし気まずくなるから秘密にしている人がほとんどだし、社内恋愛を禁止しようがしまいが皆内緒にしますよね。最近のZOZOとかは社内恋愛カモンな感じでオープンだったけど、分かれたりしたらまわりも気まずくないのかしら・・・ 銀行の場合 私が金融に務めていたときに同じ支店にいた気の強い美人な1個上の先輩は、自分を採用した人事の人と入社してすぐつきあい始めて、私が入社したことには結婚してました。そしてその先輩の代は先輩みたいに背の高い、気の強い美人系が多くて、好みだな・・・と誰もが思ったもの。 中小商社の場合 前職で担当していた中小商社の男性社員さんは、皆すらっと背が高くて細くてスタイルがよくて、イケメン。特に人事課長は堺雅人が更にイケメンになって背も186cm位あって、元バレーボール選手だったそうな。仕事はできないし性格も意地悪だったけど、見た目は最高の課長。部下達もモデルのようだけど甘え上手な男性陣。中小企業だと応募者もそこまで多くないし、大体同じ人が面接をするからそこで好みで選ばれちゃうんだろうな。 人材大手の演出のうまさ 前職の人材は、人材最大手なだけあって採用が本当にうまい。うますぎてずるいし怖い。今ノ会社のレベル以上の人を採用することで会社が成長する、というレイヤーアップを採用で狙っているだけあって、採用コストを何よりも惜しまない。全社員面接官研修を受けさせて、何人もの現役社員と会わせて、自社のエージェントを使って・・・手間暇かけて優秀学生をゲットします。   内定を出した後も、優秀学生はバンバン内定をもらっていくので、選んでもらうためにきらきら社員を出します。特に、女性の内定者につける先輩社員で何よりも大切なのは、「将来こんな女性に私もなりたい!」と思えること。私の仲の良い先輩で、明るく、とても美人で、頭が良く、結婚していて可愛い息子がいる方がいて(私もあこがれちゃう)、リクルーターとして引っ張りだこでした。美人なのでぱっと見であこがれてしまいますし、休日も週末だけで海外に旅行へ行ったり、お料理上手なので息子と味噌造りをしたり。「仕事だけでなく子育ても楽しみながら充実した人生バンザイ」状態にうっとり。もちろん仕事はできるけど身ぎれいにしていない人や週末も社畜のごとく働いている人は呼ばれません。そして社内で面談をする際も、東京駅のガラス張りの高層ビルの上階にあげられ、東京を見渡しながらエレベーターが上がって行くにつれ、「俺/私ってすごい・・・」という錯覚を覚え、階が上がる毎に鼻は伸びていくそうです。   そして見事この会社に入社を決め、入社したらまず最初に先輩にその伸びきった鼻を木っ端みじんに折られます。伸ばしといて折ります。   私は以前、内部ミーティングスペース(仕切りのみ)の横が席だった時がありましたが、新人ちゃんが上司に木っ端みじんに仕事を罵倒されている様子をずっと聞いていて、震えてました。でも新人ちゃん達、「はぁ。」とか「でも●●さんが言っていることは私がしようとしていることと論点がずれてます!」などちっとも臆することなく対応。すごい。強い。こころ強い。いい採用してるなぁ~と感動しつつ、自分は無理だな~と思っていました。 まぁ、自分がその会社に入社したのも、この会社の転職エージェントに相談しているうちに「うち受けてみる?」と言われ、「営業はしたくないけど事務では物足りないあなたへ」という素晴らしすぎる採用キャッチコピーにやられ、あれよあれよという間に入社していたけれど。周りの同僚もこの素晴らしいキャッチコピーにやられて入社されたらしく。「結局完全に営業じゃんね~」と、だまされたわけではないけどこの会社の採用力に感動すら覚えていた社員達。やっぱりその道のプロはすごいんですよ。 モチベーションをあげるための演出も上手で、会社の数字が良かったときは、キックオフミーティングというど派手に大きな会場を貸し切ってイベントを4半期毎にするのですが、社長が「皆様にありがとうの気持ちを込めて金一封を後ほどくばりまあああす!(どどーん!←効果音)」社員は「うおおおおおおお!」 で、マネージャーからわざわざ封筒でお金が配られる。特別なプリントされた封筒に。でも1万円。でもめちゃもらった気になる。おそろしい・・・! 今の事務所は演出が下手すぎて、メールで淡泊に「今期の報奨金として●日付けで振り込みいたします」みたいな自動メールみたいなのが届き、さらっと振込10万円。金額が10倍もあるのに所員の感動、もらった感ゼロでむしろ「少ない」とすらコメントが。こういうとこ、あざとくしといた方がいいですよね~記憶にも残らないし。 こういった経験から、たとえ今夜の晩ご飯はゴーヤーチャンプルーよ!みたいなプチハッピーでも、うざいくらいの演出にこだわるYUなのでした。しかしオーディエンスのえぬちゃんは「WAAAAAAO!! My girl is the best!」と最高の反応。アンパンマンポテトを行ったり来たり、隠れたり踊ったり焦らして焦らしてピコちゃんにあげると、「イエイイエイ!あんぱんまーん!あんぱんまーん!」と素晴らしい反応。 我が家は今日も素晴らしくエンターテインされております。 Ciao ciao~! YU